Birdis Land's
北 欧 旅 行 記
in June 1996

プロローグ

小さい頃から北欧という地域に漠然とした憧れがあった。特にスウェーデン製の工業製品には不思議な魅力を感じていた。スウェーデンの製品は、Functioin is Beauty(機能的なものは美しい)を地で行くドイツ製品的機能美と、機能は二の次デザイン優先、といったフランス製品的造形美を兼ね備えた独特のテイストが感じらる。そんな魅力的な製品を生み出すスウェーデンという国自体に興味を持って、大学ではスウェーデン語を専攻したのだった。

北欧諸国は他のヨーロッパ諸国に比べ、知られているようで知られていない。白夜とか福祉政策だとか、ちょっと前ではフリーセックスの国とか、話題にあがることは多いが、私が大学でスウェーデン語を勉強してましたというと、大抵の人からは「え、スウェーデン語って言葉があるの?」というレスポンスが返ってくる。ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの位置関係を正しく言える人は少ないし、フィンランド人はもともとヨーロッパ系の民族でない、なんてことを知ってる人は皆無だ。私もそんな一人だったのだが、大学で北欧の歴史や文化を学び、内面を知れば知るほどその魅力の深みにはまっていった。

そんな自称スウェーデンマニア(?)の私だが、当地を訪問する機会はずっと無かった。学生時代は貧乏だった上にお金が出あれば山にばかり行っていたし、社会人になったらお金に余裕は出来たが、今度は長期休暇がとれない。ところが社会人になって5年めにして、初めて大手を振って長期休暇が取れる機会が訪れた。そう、新婚旅行だ。この機会を逃す手はない。行き先は自動的に北欧に決まった。

旅の概要を説明しておこう。休みは6月20日〜30日まで10日間取れた。訪問先はスウェーデン、ノルウェーとフィンランド。ガイドブックやNiftyServe(今の@nifty)、大学時代の知識等をフル動員して情報収集に努め、旅行代理店のアドバイスも参考にコースを決定した。航空券や予約が必要な船のチケットは予め購入しておき、その他のチケットは現地調達することにした。また、宿泊先についても旅行代理店を通じて予め予約しておいた。宿については北欧旅行者御用達のスカンジナビアンボーナスパスを利用した。これは北欧4ヶ国(スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド)共通のホテル割引券で、パスを購入するとホテルの宿泊料金が割安になるという便利なものだ。パスには簡単なホテルガイドもついており、宿泊先はほとんどこのパスの中から選んだ。

季節は6月。ちょうど夏至際の頃だ。日本は鬱陶しい梅雨だが、北欧では長い冬が終わり、白夜の季節を迎えるベストシーズン。北欧がもっとも美しく輝くとされている時期だ。ヨーロッパには行ったことのある連れ合いも北欧ははじめてで、このプランに賛成してくれた。かくして、憧れの北欧行きが始まった。


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