Birdis Land's
北 欧 旅 行 記
in June 1996

第一話 「憧れのスウェーデンへ」

1996年6月20日

前日予約したタクシーでJR長岡京駅へ。各駅停車で新大阪まで行き、そこから始発の特急「はるか」に乗る。流石に平日だけあって空いている。トラブル無く関西国際空港に到着。搭乗前に、実家で作ってもらったおにぎりを食べる。これで日本の味ともしばらくお別れだ。

我々を北欧まで運んでくれる飛行機は B767 。私は飛行機にのるのはこれが二回目なので、全ての装備が珍しい。離陸前にシートの機能を色々調べているとフットレストがあったので早速試していると、スチュワーデスのお姉さんに離陸中は使わないで、と注意された。

離陸してほどなく、ナッツとドリンクのサービスがあった。ここで、食事用の飲み物も注文するシステム。ビール(カールスバーグ)と白ワインを注文する。子供には、絵本とレゴブロックを配っていた。一寸うらやましい。

今回は航空券を、連れ合いの知り合いで某旅行会社勤務のM氏に手配してもらったのだが、ちょっと人には言えないほど安くしてくれ、おまけに座席はビジネスクラスにしてもらった。感謝。

離陸して約一時間後、いよいよ待ちに待った食事の時間。機内食というのは大好きだ。器が味気ないという人もいるが、コンパクトなスペースの中に必要なものが全てきちんとパックされていてるのは見てるだけで楽しい。機能的な製品が持っているある種の美しさを感じる。それに、国際線の場合、出発地と到着地の両方の料理が入ってることが多いので楽しめる。今回は、 洋風のシチューに和風の蕎麦 という異色の取り合せだが、美味かった。

食事の後、飲み物を聞きいてまわるスチュワートのおじさんがちょっと太めの気の良さそうなデンマーク人っぽい人で、「お茶?Tea?」と聞いてまわるのだが、「お茶」の発音がちょっとお茶目で「おっちゃん」に聞こえる。「おっちゃんてぃー?おっちゃんてぃー?」と聞いてまわる姿は可笑しかった。可笑しかったが飲み物にはおっちゃんティーではなくコーヒーとバレンタインもらう。既におなかは満腹状態。だが、食事と酒のフリーサービスで大いに満足。

機内放送によると、ストックホルムの天気は曇り時々雨。気温は16度とのこと。ヨーロッパまでのフライトは長いが、酒を飲んだり新聞を読んだりビデオを見たり寝たりで、まったく退屈しなかった。到着2時間半前に ランチ 。流石にアルコールはサーブされなかった。食べ終わってしばらく、日本人スチュワーデスのおねーさんと例のおっちゃんてぃーのおっちゃん(スチュワート)がやってきた。何かと思うと、 ハネムーンケーキサービス だという。航空券を手配してくれたM氏の粋な計らいだった。しかも皿は恐らくファーストクラス用の陶器製。さらにシャンパン付き。シャンパングラスももちろんガラス製。これはすごい。

おねーさんがシャンパンを注いでくれ、歌まで歌ってくれるという。歌う前、おねーさんはおっちゃんに、「恥ずかしいから一緒に歌ってよ」とお願いしてて、おっちゃんも「分かった分かった」とちょーしのいい返事をしてた。しかし、いざ歌う段になるとおねーさん一人に歌わせて、後でおねーさんに怒られていた。でも何か憎めないおっちゃんだった。

食後でお腹もいっぱいだったが、このようなサービスにちょっと感動して、連れ合いと二人してケーキを無理して全部平らげた。しばらくしたらおねーさんがやってきて、持ち帰り用の箱を持って来てくれた。全部食べたというと笑われてしまった。

B767はいよいよスウェーデンへ。高度も下がってきて、 雲の切れ目から緑の大地と赤い小さな屋根がポツポツ見えてきた 。初めて見る憧れのスウェーデンの景色をじっくり見ようと目を凝らしていたら、あっというまにタッチダウン。あっけなくストックホルム郊外のアーランダ(ARLANDA)空港に到着した。申告なしの通路を選んで通れば税関の検閲も無しにあっけなく外に出られた。長年の夢だったスウェーデンについに足を踏み入れたわけだ。

早速スウェーデンらしさを探そうとあちこちに目をやると、最初に発見したのはスウェーデン仕様のコンパックのパソコン。 キーボードにスウェーデン語独自の3つの文字が表示 されている。さらにまわりを見渡すと、大学のときに散々苦しめられたスウェーデン語がいたるところで見られる。すれ違う人の会話も、当たり前だがスウェーデン語だ。見るもの聞くもの全てが新鮮で、足取りも軽くなる。

外に出るとちょっと肌寒い。天気は曇り。気温は摂氏14度だそうだ。時計を現地時間に合わせ、取りあえず1万円を両替。レートは1JPY=5.98SKRで、手数料15SKR取られた。

空港バスで市内へ。運賃は一人60SKR。連結式の長いバスで、横にFLYGBUSSARNA(空港バスの複数既知形)と書いてあり、ARNの部分だけ赤になっていた。アーナンダ空港の略語ARNとかけているのだ。道は結構空いていた。右側通行で、車は昼でもライトオン。道行く車を観察すると、日本と違って白以外の車が多い。また、後ろにキャンピングカー用の牽引フックのついている車も多い。車内に目を移すと、前に座っているのはC.W.ニコル似のゴツイ男性。反対側の座席には若い女性が方膝をたてて、青リンゴをかじりながら本を読んでいた。映画に出てくるようないかにもヨーロッパっぽい風景。バスの社内広告の電光掲示はMacとWindos95が広告合戦をしていた。

首都ストックホルムに到着。街を歩く。人は思ったより少ない。 天気が悪いせいか、なんか陰気な感じ 。期待していた光り輝くイメージからはほど遠い。日本では聞かない鳥の声が耳につく。それと、横断歩道が青になったときに鳴るテケテケテケテケという音が印象的。最初はちょっとびっくりした。

ちょっと道に迷ったが、無事ホテルに着いた。スウェーデンの一泊めはTEGNERLUNDEN。前が公園で、静かないい環境だ。チェックインし、部屋に行こうとするが、エレベータのドアの開け方が分からず2階と地下を行ったり来たりする。ドアは手動式で、手で開閉しなければいけなかったのだ。そういえば映画なんかでは良く見かけるが、日本では見たことが無い。ヨーロッパでは普通なんだろうか?

ホテルはマンションのようなつくりで、各階の入口に鍵がしてあり、先ず部屋の鍵で、入口をあけ、フロアに入り、自分の部屋のドアをまた鍵で開けるしくみ。部屋は結構広く、すっきりしたいい感じ。窓にブラインドがついていた。ちょっと休憩してから市内見物。流しのタクシーはないとのことなので、フロントから呼んでもらう。タクシーの運転手に天気を聞くと、ずっとこんな感じとのこと。来月のはじめにならないと良くならないらしい。ちょっと残念。

まず市庁舎にいき、有名な塔に登る。ある旅慣れた人の話では、新しい街につくと、まず塔に登って街の景色を確認するそうだ。エレベーターで半分まで上り、後は徒歩。 中は美術館のよう になっていて、レンガ作りの廊下をらせん状に登って頂上につく。風が強く寒い。ストックホルムの町並みはきれいだが、 曇天のせいか暗くて寂しい感じ がした。ガムラスタンも思ったよりこじんまりとしている。

市庁舎を出て繁華街に向かう。寒さを予想していなかった連れ合いのためにセーターを探す。物価は日本と同じくらい。行きしなに見つけた山用品店で靴下を買う。その後デパートやショップを何件かまわり、バーゲン品のセーターを見つけた。中央駅にもどり、駅前のレストランで食事。タイ風スープが美味。 なまず 鮭の料理 を頂く。時差ぼけではないが、非常に眠い。

ホテルに帰りしな、セブンイレブンでビールを買う。スウェーデンではアルコール類は国営の販売店しか売っておらず、簡単には手に入らないと聞いていたが、ビールはコンビニでも売っているみたいだ。ホテルで明日の空港バスの時間を聞くと、朝5時から10分毎に出ているとのこと。なんだかんだで10時ころ寝る。


←前回     ITINERARY     次回→
ホームページに戻る