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Graffiti2私的感想

Palm OS5.2以降に採用された新しい手書き入力、Graffit2を使ってみた感想です。

イントロダクション

Graffiti(グラフィティ)とは、Palm OS搭載ハンドヘルドで採用されているアルファベットの手書き入力システムです。実際の書き順をベースにほとんどの文字を一筆書きで入力出来るようにアレンジされており、マスターすれば非常に効率の良く手書き入力が可能となります。ところが、この入力方法が米国Xeroxの持つ特許に触れるとして、Xerox社より訴訟を起こされました。結局この訴訟はXeroxが主張する特許が無効と判断され、Palm側の勝利に終わったわけですが、このことがきっかけとなりPalmデバイスはGraffiti2という新しい手書き入力メソッドを採用することになります。

このGraffiti2は、Graffitiをより使いやすくした、という触れ込みで登場しましたが、旧Graffitiに慣れ親しんだユーザーの評価は非常に低いものでした。Graffiti2は登場して1年以上経っており、その欠点や使いにくさについては既に多くの方がWebサイトで述べられてます。それらを読むと、日本語版Palmデバイスが無かった頃からのユーザーで旧Graffitiを長年使ってきた私にとっても、多分馴染めないものであることは十分予想できましたが、新しく購入したSONY CLIE TJ-37がGraffiti2を採用しているので、取り敢えず頑張って使ってみることにしました。(Graffiti2に対する旧Graffitiの呼び名としてGraffiti1という表現もありますが、ここでは旧Graffitiとします。)

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2ストローク入力の欠点

旧Graffitは主要文字は全て一筆書きですが、そのため、実際の書き順と違うものがいくつかありました。Graffiti2では一部に2ストロークを採用して実際の書き順に近づけ、それをセールスポイントにしています。しかし、2ストローク入力は一筆書きに比べ、単純に面倒です。例をあげると、「i」と「t」。旧Graffitiは一筆書きのため実際の書き順とほんの少し(でもすぐ覚えられる程度)違ってましたが、Graffiti2では実際の書き順と同じになりました。一見とっつきやすそうですが、1ストロークから2ストロークになったため入力速度はあきらかに遅くなります。特に「i」は縦棒を引いてからスタイラスを持ち上げてきちんと真上まで移動してから点を打たないといけないのが面倒です。点の位置が縦棒の位置とずれると、「l.」と認識されてしまうからです。また、「k」は2ストロークめの<をきちんと鋭角にして、なおかつ1ストロークめの縦棒の位置で折り返してやらないと「lc」になってしまいます。<を鋭角にするには右上から左下にスタイラスを滑らせ、一旦ストップしてから折り返さねばならず、3ストロークでの入力のような感じになり、入力速度がさらに落ちます。

さらに、2ストロークめを入れないと確定しない文字があるので、入力途中の表示がころころ変わるのが鬱陶しいです。たとえば、「ちょっと」と入力したい場合。Graffitiで日本語入力する際はローマ字入力なので「t y o t t o」と書いていきますが、 tyo と入力すると「ちょ」と表示されるまではいいです。しかし次の「t」を入力しようして横棒を引くと、「ちょ」という仮名が変換され「緒」が表示されてしまいます。続いて縦棒を引くと「t」が確定されて「ちょt」となりますが、次の「t」の横棒を入力すると、また「ちょ」が変換され「緒t」となります。このように、Graffiti2である程度長い文を入力していると、入力中の表示がこちらが意図しない動きで変わっていくので、混乱することが多々ありました。

と、ここまでは慣れで解消できるレベルの話だと思いますが、私が我慢できなかったのは、2ストローク入力では字の区切りがあいまいになるという欠点です。その結果、2ストローク目をすぐに入力すると確実に誤認識されてしまう入力パターンが出てきます。例えば、「-1」と入力したいときは数字入力エリアで縦棒を引いてから横棒を引きますが、早く入力すると「+」と認識されてしまいます。同様に、スペースの後に「l」(小文字のエル)を入力するときは、文字入力エリアで横棒を引いてから縦棒を引きますが、早く入力するとtになってしまいます。この欠点は、Graffiti2に慣れ、入力速度が早くなればなるほど現れてくるもので、慣れでカバーできるものではありません。旧Graffitiに慣れたユーザーがGraffiti2を嫌う理由の一つだと思います。

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センターラインをまたいで大文字を入力する弊害

旧Graffitiでは大文字入力するにはシフトモードに入らなければなりませんでしたが、Graffiti2では文字入力エリアと数字入力エリアをまたいで入力すれば大文字になります。いちいちモードを切り替えなくてもいいので、一見効率が良さそうな方法ですが、実際に使ってみると、これにも落とし穴がありました。

旧Graffitiのときは、始点が文字入力エリアか数字入力エリアのどちらかにきちんと入っていれば、後はGraffitiエリアをはみ出してもきちんと認識されました。つまり、始点さえ気にすれば、あとはぞんざいにスタイラスを滑らしても良かったのです。ところがGraffiti2で大文字を入れるには、センターラインをきれいにまたぐように入力しなければいけません。例えば「X」は、ぞんざいに入力すると2ストロークめで改行になったり「/」(スラッシュ)が入ってしまいます。「T」は縦棒が右にずれるとスペースと1になってしまいます。文字を全て大文字で記入するのははっきり言って苦痛です。どうせなら入力エリアを大文字、小文字、数字の3分割にして欲しいと思うくらいです。

あと、これは慣れで解消できることですが、Graffiti2で記号モードに入るストロークは旧Graffitriのシフトモードに入るものと同じ、下から上の縦棒なので、旧Graffitiの癖で大文字を入力しようとすると記号モードになってしまいます。さらに、やっかいなことにGraffiti2では記号モードに入ると、もう一度下から上へ縦棒を引くか、一定時間たたないと記号モードから抜けられないため、それに気づかず大文字を入力しようと続けてスタイラスを操作しても何の反応も返ってこないので、イライラすることがよくありました。

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記号は本当に入力しやすくなったか?

Graffiti2のいいところとして、記号が入力しやすくなったという意見もあります。確かに旧Graffitiの記号の書き順は、アルファベットや数字に比べてかなり覚えにくいですが、Graffiti2のそれは実際の書き順に近くて覚えやすいです。しかし、Graffiti2では、記号を入力するには文字入力エリアか数字入力エリアか、または記号モードか、どれで入力するかを覚えなくてはならないという新たなハードルが発生しました。旧Graffitiでも普通の記号モードと特殊文字モードがありましたが、特殊文字モードは使用頻度が少ない記号ばかりなので、そんなに問題にはなりませんでした。ところが、Graffiti2では記号入力時にはまんべんなく左右のエリアと記号モードの使い分けをしなければならないので、覚えるのが結構大変です。また、頑張って覚えたとしても、記号モードで入力する記号は記号モードから抜けないとすぐに確定(画面に表示)されないという仕様が入力効率を悪くします。例えば「#」を入力するには、記号モードに入るのに1ストローク、棒を4本引くのに4ストローク、記号モードを抜けるのに1ストロークで合計6ストロークも必要です。結局私には、記号入力も旧Graffitiに対するGraffiti2のメリットは感じられませんでした。

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まとめ

しばらく使ってみた結果、私的にはGraffiti2のメリットは全くといっていいほど感じられませんでした。客観的に見れば、旧GraffitiとGraffiti2には双方にメリット・デメリットがあると思いますが、やはりGraffiti2の欠点の方が多いような気がします。敷居の低さ、とっつきやすさでは2のほうに軍配が上がると思いますが、ちょっと慣れてくると今まで述べてきた欠点が次々と見えてきます。Graffiti2では、書き順を覚えるという点では旧Graffitiより簡単ですが、書き方については旧Graffitiよりかなり気を使わなくてはなりません。逆に旧Graffitiは、最初のとっかかり(書き順)さえクリア出来れば、慣れればなれるほど少ないストロークで効率的にアルファベットと数字・記号を効率よく入力できるメリットが感じられてきます。

Graffiti2が全く使えないとは思いません。旧Graffitiを知らない人なら、こんなものか、と思って普通に実用的に使えるでしょう。また、器用な人なら、今までGraffitiを使っていてもGrffiti2もすんなり使えるようになるかもしれません。例えばWindowsでマウスの右クリックと左クリックの割り当てを変更してもすぐに慣れるような人なら大丈夫でしょう。しかし、他に選択肢がないならともかく、例えば最近のGraffiti2採用のCLIEにはDecumaが標準で搭載されてますし、TealScriptを入れて旧Graffitiで入力出来るようにカスタマイズするという方法もあります。従って、Graffiti2を積極的に使う必要性は少ないと思いました。

以上、結構辛口でGraffiti2の欠点を指摘してきましたが、結局のところ個人の好みの問題で落ち着くレベルの問題あんでしょうね。しかし、好みの問題とはいえ、旧Graffitiの方が優れている点も多いことは事実なので、訴訟問題にカタがついた今、今後のPalmデバイスには旧GraffitiとGraffiti2が選択できるようなオプションを是非つけて欲しいと思います。

関連リンク
  • Graffiti、Graffiti 2 の書き方
    ソニーのサポートページのコンテンツ
  • PalmGiraffe
    J-OS用辞書として有名なdic-itの作者、石橋さんのWebサイト。Graffiti入力についての詳しい説明があります。
  • Graffiti2基本
    同サイト内のコンテンツ。PalmがGraffiti2を採用した背景やGraffiti2の不具合点について書かれています。
  • Graffiti2実際
    Graffiti2の書き方についてのtips。Graffiti2の入力がうまくいかずに困っている方は必見です。

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